たまりば

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2013年08月03日

泥酔魔女の宅配便

泥酔魔女の宅配便 
立川駅のハナ番(先頭車)になりました。
すると数人の男女の一見して酔客と分かるグループの一人
の男性が

「運転手さん、この人この住所まで届けてよ」

そう云って住所を書いた紙と千円を渡されました。何人かで
めろめろに酔って意識もない若い女性を客席に押し込む
ように乗せました。私はまいったなぁー、ゲロでもはかなければよいが
と心配しながら住所の紙を見るとなんと宅配便の送り状で

   「国分寺市西町○丁目×番地キリンハイツ○○号室
                   酒野酔美 (仮名)

 タクシーの運転手って住所で言われるのはとても苦手で大半の
お客様は目標物などで指示いたします。
乗った女性は酔って寝ていていますので聞くことも出来ず地図を出し
該当する場所を確認して出発いたしました。十分ちょつとでその番地
のところまで着いたのですがキリンハイツがなかなか見つかりません。
タクシーを降りてこの付近を捜しましたがダメでした。
丁度そのとき運よくパトロールのおまわりさんがきたので聞いたところ
道路の奥まったところにハイツがあるとのことてした。

泥酔魔女の宅配便
 おまわりさんに女性客が酔って寝ているので降ろすのに協力を求め
ましたら心快く承諾してくれたので助かったのです。
私たち運転手は酔客でも異性の体に触ってはいけません。
しかしおまわりさんと一緒の時はその限りではありません。
一番の心配はハイツの部屋の鍵の所在でしたがおまわりさんが酔客
のハンドバックの中をいろいろと見てくれて鍵のホルダーが出てきました。
部屋を確認したら二階でした。ここからが大変でした。
おまわりさんが女性の頭部と肩を両手で抱え私は両足を持って
運び出しましたが女性とはいえとても重いのです。

この女性、見た目は多少美人系でしたがこの酔った姿には色気
も何もありません。まことにみだらな姿をさらけ出した魔女風でした。
鉄製の階段を二人して引きずるように運び何とか部屋の前まで
たどり着きました。おまわりさんがキーホルダーでいろいろな鍵で
試してやっとドアを開けることが出来入り口の入ったところのリビング
に女性を横たわせてドアーロックして終わったのです。

おまわりさんにお礼をいいますと

 「まったく今の女性は酒の飲み方も知りませんねぇー。
   永年警察官をやってますがこんなケースは始めてですよ。
              運転手さんもとんだ災難でしたね。」


泥酔魔女の宅配便

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  • Posted by takachan  at 10:15 │Comments(4)

    この記事へのコメント
    みいこさん、とんだ災難でしたね。まして中南米の外国人が絡むと話の解釈もスムースにいきませんよね。そして警察が関与いたしますとなにかと手数がかかります。ほんとに同情いたします。 そしてこのコメントこのままストーリーになる素晴らしい文筆力と思いました。ありがとうございます。
    Posted by takachantakachan at 2013年08月06日 10:29
    私がタクシーをやっていた時のことです。

    深夜、六本木ヒルズの前を通りかかると、中南米系と思われる外国人が手を上げました。誰かに追われているようです。初老の男性が彼の腕をつかみました。

    私はタクシーを止めてドアを開けると、その外国人が腕を振り切り乗り込んできました。

    「ワタシノ イエハ サンノハシ デース(私の家は三の橋です)」

    自分は三の橋に住んでいる、と言っています。初老の男性は怒鳴ります。

    「何だと思っているんだよ! おい、こら、何だと思っているんだ! 逃げるんじゃねぇよ!」 

    中南米は語気を強めて言います。
    「ワタシノ イエハ サンノハシ デース!」

    要は、さっさと三の橋に向かえというのです。その運転手は私に大声で言いました。

    「運転手さん、こいつを乗せていかないで、今警察を呼ぶから!」

    警察!

    「ワタシノ イエハ サンノハシ デース!」

    彼は中南米を引きずり出そうとしながら、携帯電話を取り出しました。
    「あ、警察ですか? いまね、ここはね、六本木ヒルズの前なんですけど、すぐ来てください、タクシーの運転手なんですが、外人がね、私のタクシーの中で吐いた上に、無賃乗車で逃げようとしているんですよ、早く来てください!」

    私はその言葉を聞いて唖然としました。車内で吐いたうえに無賃乗車ときた。
    その初老の男性もタクシーの運転手だったのです。麻布十番に降りる坂の手前に、黄色いタクシーが止まっています。

    私は、ドアを開けたままにしていました。ブレーキを踏みっぱなしです。なんとしてでも、こいつを逃がすまじ。

    「ワタシノ イエハ サンノハシ デース」

    中南米はついに車を降りました。運転手はもう一度彼の腕をつかみます。何としてでも警察に引き渡さないと気が済まない雰囲気です。

    早く警察が来てくれるように思いながら、私は車を出しました。


    私は、あの運転手の怒りを十分理解できます。私も車内を汚されたことも、無賃乗車で逃げられたことも経験しました。

    営業妨害の上に犯罪までするとは。タクシーをやっているとさまざまな事件に出くわします。
    Posted by みいこ at 2013年08月06日 03:22
    こんにちは、koyuriさん。
    タクシーやっててこんな酔っぱらいはじめてです。
    特に女性の泥酔には困ったものです。
    幸いにパトロールのおまわりさんと合えたのがせめてもの救いでした。
    Posted by takachantakachan at 2013年08月04日 09:30
    takachanさんだからイイものの、タクシーに泥酔して一人で乗るというのは危険ですよね。

    普通ならば、誰かが付き添ってくれるハズですが、今は薄情になっているのか、何度もなので呆れて嫌なのか‥‥
    Posted by koyuri at 2013年08月03日 21:42
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      コメント(4)