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Posted by たまりば運営事務局  at 

2013年05月29日

ある生還した患者さんからの告白

一本の点滴より一口のスプーン
 病気というものはほんとうに突然おそってくる。身にこたえた。
それまでは注射さえしたことのない私が、旅先の岩手県の盛岡
で倒れたのは数年前のことだった。
動脈と心臓の急性疾患であった。救急車で岩手医大病院に運ばれ
循環器医療センターで十三時間にわたる緊急手術、意識不明が
半月も続き危険な状態でICUに二ヶ月もいたことを思うと今、ケロッと
酒を飲んでいる自分が信じられない。

 生き返った理由は有能な心臓外科の執刀医。旅先でめぐり合えた
名医でした。人と人との縁とはほんとうに不思議なものだ。
そしてもう一つの理由は「口から食べたこと」だった。
私は危ない状態の中、水も制限され栄養源は点滴だった。
やがて少し回復してくると離乳食のようなすりつぶした食事になった。
ところがこれを食べるのが大変なのだ。
二ヶ月もの永い間ベットでの点滴で全身の筋肉が落ちてスプーン
さえ持てない。
看護師が介助してくれるが飲み込む力がなくがんばっても一口の
おもゆを持て余す。あまりに苦痛なことと、ほとんど食べられない
状態では力がつかないと思い担当医に

  「点滴に戻してほしい」
                 

と頼むと彼は

     「一本の点滴より、一口のスプーンですよ」

 これには目が覚めた。口から食べられる状態にある人は口から
食べることによって身体に元気がもたらされるのだ。
担当医のこの言葉は私が口から食べられる状態にあることを暗示
している。困難でも口から食べることが命をつなぐ。本当にそう思った。
以来、私が苦しかろうが辛かろうが二時間近くかけて懸命に口から食べた。
みるみる力がついてきた。ほどなく普通食になり、それも毎回きれいに
平らげた。筋力が少しずつ戻り、血液の数値もよくなった。

人は突然病気になるけれど突然治る。

「一本の点滴より一口のスプーン」という言葉の力を感じながら私は
命をつなげてくれた盛岡の医療チームの方々に感謝している。

                                 朝日beより抜粋


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  • Posted by takachan  at 15:36Comments(6)