2011年09月08日
危ない関係・PART2
暑い夏の夕方でした。病院の送迎バスの運転の仕事は午後4時
ころ終わるのです。バスを駐車場に入れ外にでると真っ黒い雲
がみえたのです。
この日の朝は天気がよかったので仕事場まで自転車通勤したのです。
ところがそのうち急に雨が大粒で降ってきました。
「こまったなー」
そう独り言を云いながら自転車のところにいったら、そこへ
ちょうど危ない関係
で二次会で飲んだエイド(ヘルパーさんのような患者さんの世話係)の翠さんが
軽自動車で帰るところでした。
「あら、今帰るの。雨降ってきたから乗ってけば」
これは、ありがたいと思いその軽自動車に乗せてもらったのです。
土砂降りでワイパーを激しく動かしても視界がよくありません。
南街通りは排水が悪く冠水してました。
翠さんとは送迎の仕事でよく会い、気心の知れたとても感じの良い女性
です。優しい気持ちと古典的な美人と私は思っていたのです。
彼女は離婚して娘さんと二人で暮らしています。
走り出して間もなく
「ねぇ~美味しいコーヒー屋さん私、知ってるの。行きませんか」
雨だし、たまには比較的若い女性と飲むコーヒーもいいなぁ~と思い
「僕もコーヒー大好きなんです。行きましょう!」
数分ほど走ると、こじんまりとした小奇麗なコーヒー店に入りました。
店内は香りの良いコーヒーの匂いが漂っていて、いかにも美味しそう
な感じのようです。
二人で向かい合って座りました。何か若いころの気分になったのです。
酸味と香りのいいコーヒーを飲みながらの歓談です。
でも私の心の奥には以前の危ない関係になりそうだったことが抜けません。
彼女は職場の悩みを話し始めました。
医療現場の様々なことや人間関係。先輩看護師による圧力感。
聞いてる私も同じ職場なので彼女の気持ちがとてもよく分かるのです。
以前このブログにも登場した可愛いハンカチで、この病院の有能なクラークだったNさんが退職に追い込まれた時、一緒に涙した悔しい思い出も浮かんできました。
さらに、母と娘との二人だけの暮らし・・・・・。時には孤独感に悩みそして自ら心を
奮い立たせる辛さなどなど・・・・・。
話し込んでいるうちに彼女に同情と言葉では表現できない愛を覚えたのです。
それは翠さんが女一人で一生懸命働いているその姿を見てと一人娘を育て
ている現実・・・。
「ほんとなら私、いま女盛りなんだけどねぇー」
彼女の目はどこか潤んでみえました。
しばらく二人の間に沈黙が続き、店内のBGMだけの音になりました。
「僕に役にたてること事あったらいつでも云って!」
私は翠さんの手を両手でそぉつと優しく包んだのでした。
モデルさんはイメージ
参加しています
こちらをクリックして頂けると嬉しいです!
ころ終わるのです。バスを駐車場に入れ外にでると真っ黒い雲
がみえたのです。
この日の朝は天気がよかったので仕事場まで自転車通勤したのです。
ところがそのうち急に雨が大粒で降ってきました。
「こまったなー」
そう独り言を云いながら自転車のところにいったら、そこへ
ちょうど危ない関係
で二次会で飲んだエイド(ヘルパーさんのような患者さんの世話係)の翠さんが
軽自動車で帰るところでした。
「あら、今帰るの。雨降ってきたから乗ってけば」
これは、ありがたいと思いその軽自動車に乗せてもらったのです。
土砂降りでワイパーを激しく動かしても視界がよくありません。
南街通りは排水が悪く冠水してました。
翠さんとは送迎の仕事でよく会い、気心の知れたとても感じの良い女性
です。優しい気持ちと古典的な美人と私は思っていたのです。
彼女は離婚して娘さんと二人で暮らしています。
走り出して間もなく
「ねぇ~美味しいコーヒー屋さん私、知ってるの。行きませんか」
雨だし、たまには比較的若い女性と飲むコーヒーもいいなぁ~と思い
「僕もコーヒー大好きなんです。行きましょう!」
数分ほど走ると、こじんまりとした小奇麗なコーヒー店に入りました。
店内は香りの良いコーヒーの匂いが漂っていて、いかにも美味しそう
な感じのようです。
二人で向かい合って座りました。何か若いころの気分になったのです。
酸味と香りのいいコーヒーを飲みながらの歓談です。
でも私の心の奥には以前の危ない関係になりそうだったことが抜けません。
彼女は職場の悩みを話し始めました。
医療現場の様々なことや人間関係。先輩看護師による圧力感。
聞いてる私も同じ職場なので彼女の気持ちがとてもよく分かるのです。
以前このブログにも登場した可愛いハンカチで、この病院の有能なクラークだったNさんが退職に追い込まれた時、一緒に涙した悔しい思い出も浮かんできました。
さらに、母と娘との二人だけの暮らし・・・・・。時には孤独感に悩みそして自ら心を
奮い立たせる辛さなどなど・・・・・。
話し込んでいるうちに彼女に同情と言葉では表現できない愛を覚えたのです。
それは翠さんが女一人で一生懸命働いているその姿を見てと一人娘を育て
ている現実・・・。
「ほんとなら私、いま女盛りなんだけどねぇー」
彼女の目はどこか潤んでみえました。
しばらく二人の間に沈黙が続き、店内のBGMだけの音になりました。
「僕に役にたてること事あったらいつでも云って!」
私は翠さんの手を両手でそぉつと優しく包んだのでした。
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