2014年12月10日
深夜に消えた謎の女
タクシーに乗ってた女性が急に消えちゃった。
冬枯れと不況のせいでしょうか今日もタクシーは暇でした。深夜になっても相変わらずなのです。終電ちかくの頃やっとタクシー乗り場のハナ番(先頭)になったのですが中々お客様が表れません。そのうちに1メーターのお客様でもいい、乗せて動きたい気持ちになりました。ミラーで見ていましたらやって来ました。旅行バックを持った女性の方。
「どちらまで・・・」
「所沢まで行ってちょうだい」
とてもハキハキとした30代のキリットとした女性でした。私は心の中でラッキーと思ったのです。それは最低でも5000円以上になるからです。今日の一番のお客様なのです。
発車して暫くしますと後ろの座席から軽い寝息が聞こえてきましたのでヒーターを弱にいたしました。やがてタクシーは西武ドームを過ぎ小手指陸橋へと進みました。そこでタクシーを左に寄せて止め
「お客さん、起きてくださーい〃」
女性はハッとした様子で周りをクルクル見渡し
「あらイヤだ、寝てたのね。ココ何処」
「間もなく行政道路に出るところですが、右、左どちらに行きましょうか」
女性は手際よく道案内をしてくれたのでした。だんだんと人家のない畑や林の所を走りその時でした客席から小さな声が洩れ
「ぁーーー」
この声に気もとめず暗い細い道を走ったのです。
「ここ右よ」
右にまがると細い農道のような道でした。
所沢といっても郊外で周囲は畑と小さなビニールハウスがあるようです。
「ここでいいわ」
「えっ〃」
「この先、行き止まりなの。そこが私の家。だからここで・・」
ライトで見ると確かに前方はるかに建物が見えたのです。料金は6790円でした。
彼女は1万円を出し
「お釣りはいいわ」
足早に降りていったのです。私は料金メーターをリセットしてバックしようと後ろを見ると座席に小さなひものついた紙袋があるのです。きっと忘れたのです。急いで前を見たのですが降りた女性の姿がありません。周りの畑や後ろも何度も確認したのです。狐につままれたような感じと不気味な気分になったのです。
急に怖くなったのです。急いで広い道へとバックして出たのです。胸がドキドキしています。時計を見ると1時半をまわっていました。そして帰る途中でした。後部客席から妙な臭いがしたので西武ドームのそばで停車をしたのです。
ひょいと座席を見ますと白いシートカバーがびっしょりと濡れていたのです。
この時でした。タクシー怪談の「青山墓地の女」が頭に浮かんできたのです。
もしかしたら・・・・・・。
濡れていたのは、おしっこのお漏らしでした。
さっき、もらった1万円札をルームランプを点けて確認したのです。確かに本物でした。そして幽霊ではないような気分になったのですが今度は忘れ物の紙袋が気になったのです。
恐々と袋から小箱を取り出しそぉーつとふたを開け見た瞬間
「うわぁーーーーー〃」
心臓が止るほどの驚きでした。そして、もうタクシー辞めようと思ったのでした。
その小箱の中には二つに折れた入れ歯が並んでいたのです。
参加しています
立川情報をクリックして頂けると嬉しいです!
冬枯れと不況のせいでしょうか今日もタクシーは暇でした。深夜になっても相変わらずなのです。終電ちかくの頃やっとタクシー乗り場のハナ番(先頭)になったのですが中々お客様が表れません。そのうちに1メーターのお客様でもいい、乗せて動きたい気持ちになりました。ミラーで見ていましたらやって来ました。旅行バックを持った女性の方。
「どちらまで・・・」
「所沢まで行ってちょうだい」
とてもハキハキとした30代のキリットとした女性でした。私は心の中でラッキーと思ったのです。それは最低でも5000円以上になるからです。今日の一番のお客様なのです。
発車して暫くしますと後ろの座席から軽い寝息が聞こえてきましたのでヒーターを弱にいたしました。やがてタクシーは西武ドームを過ぎ小手指陸橋へと進みました。そこでタクシーを左に寄せて止め
「お客さん、起きてくださーい〃」
女性はハッとした様子で周りをクルクル見渡し
「あらイヤだ、寝てたのね。ココ何処」
「間もなく行政道路に出るところですが、右、左どちらに行きましょうか」
女性は手際よく道案内をしてくれたのでした。だんだんと人家のない畑や林の所を走りその時でした客席から小さな声が洩れ
「ぁーーー」
この声に気もとめず暗い細い道を走ったのです。
「ここ右よ」
右にまがると細い農道のような道でした。
所沢といっても郊外で周囲は畑と小さなビニールハウスがあるようです。
「ここでいいわ」
「えっ〃」
「この先、行き止まりなの。そこが私の家。だからここで・・」
ライトで見ると確かに前方はるかに建物が見えたのです。料金は6790円でした。
彼女は1万円を出し
「お釣りはいいわ」
足早に降りていったのです。私は料金メーターをリセットしてバックしようと後ろを見ると座席に小さなひものついた紙袋があるのです。きっと忘れたのです。急いで前を見たのですが降りた女性の姿がありません。周りの畑や後ろも何度も確認したのです。狐につままれたような感じと不気味な気分になったのです。
急に怖くなったのです。急いで広い道へとバックして出たのです。胸がドキドキしています。時計を見ると1時半をまわっていました。そして帰る途中でした。後部客席から妙な臭いがしたので西武ドームのそばで停車をしたのです。
ひょいと座席を見ますと白いシートカバーがびっしょりと濡れていたのです。
この時でした。タクシー怪談の「青山墓地の女」が頭に浮かんできたのです。
もしかしたら・・・・・・。
濡れていたのは、おしっこのお漏らしでした。
さっき、もらった1万円札をルームランプを点けて確認したのです。確かに本物でした。そして幽霊ではないような気分になったのですが今度は忘れ物の紙袋が気になったのです。
恐々と袋から小箱を取り出しそぉーつとふたを開け見た瞬間
「うわぁーーーーー〃」
心臓が止るほどの驚きでした。そして、もうタクシー辞めようと思ったのでした。
その小箱の中には二つに折れた入れ歯が並んでいたのです。
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Posted by takachan
at 11:36
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